紙切れとなった私のチケット

2021年4月23日、3回目の緊急事態宣言発令のニュースが出た。

その翌日、楽しみに楽しみにしていた滝沢歌舞伎が一部期間公演”中止”と発表された。私はその一部中止期間のチケットを持っていた。

「やっぱり中止か…、仕方ないよね」という気持ちとどうにもやり切れない気持ちだった。というかやり切れない悔しい気持ちでいっぱいだった。だから考えないように考えないようにしていたけど、やっぱり悔しくて、でも言葉にすると泣いてしまうからあまり言葉にもしないようにしていた。ただこんな経験二度とない(と願っている)から少し残しておこうと、何年億年ぶりかにはてなブログを開いてみた。

 

倍率バカ高Snow Manがやる、歴史ある滝沢歌舞伎のチケットはFC先行では全く歯が立たず、当たり前のように取れなかった。でもそれは正直予想通りというか、悔しいけどやっぱり人数制限もかかってて取れないよねという感じだった。周りの友達も外れていて、取れた人方が奇跡だねという感覚だった。

そんな中ちょっと規制も緩んで、e+で追加抽選が行われた。これも取れる気はしないけど、応募はしようという心持ちだった。これは私が弱気な訳じゃなくて、それくらいSnow Manの、滝沢歌舞伎の倍率が高いと感じていた。だってe+がサーバーダウンしちゃって、応募すらできないくらいの状況だったから。

 

そして4月1日。e+の抽選結果が出て、チケットが手元にやってきた。

4月から職場が変わりメールが来たのは研修中だったけど、嬉しさが込み上げてきて皮肉にもマスクしていてよかったななんて思った。本当はそこで泣いてしまいそうなくらい嬉しかったし、まさか当たると思わなかったらから震えるくらいの嬉しさだった。

そんなわけで一度外れてもう行けないと感じていたからこそ、喜びはひとしおだった。(そして席も花道が近そうな席だった。)

 

こんなチケットを手にするまでの経緯もあり、中止はより一層悲しかった。せめて振替とか調整中とか希望が欲しかったけど、演舞場の後すぐに御園座も控えていて、調整もできないくらい忙しいのかななんて思ったりもした。

だけど自分の生活は変わらず毎日都内まで出勤し、そこに行くまでの人通りも変わらず、テレビでは聖火リレーとかオリンピックのニュースが流れていたりして、自分だけが楽しみを奪われたような気分だった。

 

それからこれは本当に自分の中の黒い気持ちだと思うけど、観れた人がいること、これから観れる人がいることも悔しかった。元々この日しか行けなかったわけではなく、なんとなく選んで応募した日程だった。だから、もし違う日を選んでいたら観れていたかもしれない…という選択の後悔があった。

これまでにも何度も持っていたチケットが中止になったことはあったけど、公演自体が中止になることがほとんどだったから、一部期間の人であったがために観れないことは初めてだった。それがこんなに悲しくて悔しいとは。

 

中止が決まってから、youtubeを含めあまりSnow Manを見ないように遠ざけていた。Snow Manがどうこうというよりも、悲しい気持ちを無駄に思い出さないように蓋をしたいという感情だった。

だけど深夜にファンが作ったまとめ動画をたまたま見ちゃって、泣いてしまった。泣かせる趣旨のものではなかったから、それくらい悔しくて悲しかったんだなーなんて自分の気持ちを再確認した。でもそれと同じくらい絶対生でまた会いたいと思ったし、どんどんどんどん進んでいくSnow Manを勝手ながらもう少し応援したいと思ってしまった。

もしかしたらこれで嫌いになれちゃったら楽だったのかもしれないけど、これで嫌いになれないくらい楽しかったことも嬉しかったこともあるし、もっと見せてほしいっていう気持ちが残っていた。

 

 

映画やDVDの映像では何度も見ていた滝沢歌舞伎。これを生で見る迫力を想像すると、それだけでゾクゾクするくらい”生で見ること”をずっと楽しみにしていた。映画を見た後は「早く生で見たい」ってずっと言っていた。

生で感じる気迫、緊張感、息をのむ音、そういったものが合わさる滝沢歌舞伎を見たかった。

生配信はできること考えてくれた結果だと思うから、もちろんありがたいしうれしい。でもこんな気持ちに少し後ろ髪を引かれることもあったりして、そんな自分にも少し悲しくなったりもした。

 

このどこにもぶつけられないやり切れない気持ちはそっと胸にしまって、一生懸命できることを考えてくれた結果の生配信は楽しもうと思う。

今年の滝沢歌舞伎を見る機会はこんな形になってしまったけど、いつか生で見れることを夢見て・・・。(なーんて次があるかもチケットが取れるかもわからない世界で綺麗ごとだとは思うけど)